2032年2月 5日

【前振り】この辞書について

そもそもの元をたどれば、1990年代の日本でのWEB草創期に徒手空拳で立ち上げたサイト”K.LUV DEPTH【クラブデプス】”(1998年11月ごろ立ち上げ)の内部に置いていた素材サイト"K.LUV DEPTH HYPER"における辞書部分です。
当時は、まだまだHPを開くと言う事がそんなに一般的ではなく毎日のようになんかしら実験を繰り返しながらサイトを構築して行ってました。
その中の一つのあり方として見つけたのが、素材屋。
で、それだけでは面白くないので元々適当に作ってた辞書と言うか情報アーカイブを再編集して載せたのがこの始まり。
基本的に、相当私見満載です。
従って、この情報に価値があるかを判断するのは見ているあなた。
そして、著作権とかそう言う面倒な事をあまり言いません。
というのも、僕自身Wikipedianではあるのですがあそこに居る削除主義の連中見ててうんざりしたので。
昔やってた、辞書を復活させようと。
そう考えたんです。
大体、匿名で自分の説明もちゃんと入れないでかつそのジャンルの知識も浅薄なのにすぐに自らの物差しで「侵害」を謳い勝手に削除する連中が多すぎるwikiは秩序守れて情報の整合性が最早守れないモノになって来てるのではないかと。
かつ、なんか最近ニュースメディアと化してるし。
つことで、物凄いローペースでこの辞書をボチボチ構築します。

M.T.も4.0になった事で、まぁその記念。
<2007.12.04>

※2007/12/06(THU) A.M.01:25 旧HYPER's DICTIONARY移管完了

2009年1月22日

葛餅【くずもち】

葛餅と久寿餅が混同されて記述されてる記事が多いんですが、この二つは全くの別物。
従って、葛餅の発祥の地が池上だと言うのも誤報で池上のは久寿餅の方。
というのも、葛粉ってのは奈良県吉野では奈良時代から食べられてて本来の意味での葛を使った『葛餅』は西の菓子であったはずなのに関東に来ると何故か関東の菓子と言う事に。
多分、これって池上の浅野屋本舗さんの商品説明書きに『葛餅』と表記してる事が原因じゃないかと。
関東の『久寿餅』は、小麦粉を発行させたモノであって原料に葛を使ってない。
なので、『葛餅』と表記するのはおかしい訳で。
つか、僕の記憶だと久寿餅の発祥は大師だったような.......。
あ、久寿餅は個人的に住吉屋総本店のが好き♪
ずれた。
僕が初めて葛餅を食べたのは、地元福岡の秋月での事。
吉野葛が有名だけど、筑前の小京都と呼ばれる秋月も葛が名産で廣久葛本舗(1819年創業)とか歴史ある老舗もあったりしまして。
もうかれこれ20年以上前になるんですが、この秋月で食べた葛餅が歯触り・のど越し・涼味を含めとても美味しかったのを今でも記憶しています。
しかし、吉野葛の製造元にはもっと凄い歴史を持った所があって『森野吉野葛本舗』なんかは遡ると南北朝時代に端を発してるんだとか(ここの、 森野旧薬園には行ってみたい)。
葛餅の製法については、江戸時代の料理本『料理物語(1643)』にも書いてあり、歴史的には、室町時代に茶道が隆盛になるタイミングでスターダムにのし上がった様子。
その後、江戸時代に入り東京に全国の菓子が集まるようになり其のアレンジメントの一つが関東の葛餅なのでは?

家庭で作る場合は、葛粉を手に入れて砂糖と2:1で混ぜる。
葛粉の5倍量の水とさっき混ぜた葛粉を鍋に入れて、中火で木べらでかき混ぜ続け良い感じにどろっとして来たら弱火にして透明になるまでひたすらかき混ぜ(修行)。
透明になったら、水に濡らした器に平たくならして冷やし、固まったら出来上がり。
ざっくり、こんな感じ(詳しくは、レシピサイトへ)。
<2009.01.22>

2009年1月 8日

片栗粉【かたくりこ】

本物は、残念ながら殆ど手に入りません。
なぜなら、現在一般の店舗で売っているモノは片栗粉と書かれた『馬鈴薯澱粉』だからです。
というのも、この片栗って昔はそこらで生えてるユリ科の植物だったんですが
なんでこんな事を知ってるかと言うと、大学時代に住んでいた京王相模原線の終点橋本からバスでいくらか行った先にある城山町(今は相模原市に吸収されてしまいました)に『城山かたくりの里』と言う公園がありその関係で調べて知る事になりました。
かたくりの花は、2月と言う花とは無縁に感じる時期に咲きこれから春を迎えると言う4月には其の花を枯らしまた地中に戻ると言うちょっと変わったモノ。
一つ一つの花の寿命は、たったの1週間。
今となってはとても遠いので、見に行くのなら練馬の『清水山憩いの森』くらいかなぁ?と言うくらい自生地が今となっては少なくなってしまった植物です。
そう言う訳で、本物の片栗粉が手に入らず。
薬局で売ってるみたいだけど、兎に角高価らしいので岩手県の南部『西和賀』での片栗粉復活を祈るばかりです。

まだー?
<2009.01.08>

2008年2月 6日

キャリー取引【Carry Trade】

いま、自分がやってるFXもそうらしい。
どこの国でもいいから、金利の安い国の通貨を借りてそれを証拠金としてそれよりも金利の高い国の通貨をベースとした為替とか株とか先物の取引をして利ざやを得ること。
ぶっちゃけ、日本の金利が上がったらこれは成り立たない。
なので、FXができるのは日本の金利が上がらないことが前提。
だと、自分では思う。
たとえば、AU$に投資したとしてあっちの金利は7%(2008年2月5日に0.25%利上げし7%に)。
で、日本の金利はほとんど0%。
とすると、乱高下しなければとりあえずその金利は毎日手に入る。
リバレッジを20倍利かせれば、4万で1万AU$のポジションを保持可能(2008年2月現在)。
とすると、一日あたり180円近い金利が手に入る計算。
(年利7%で計算すると、年間700AU$。1AU$=95円で計算すると約182円。)
実際は、取引会社がここからも利ざや抜くので大体1万AU$に対する一日あたりの取り分は160円前後と考えればいいと思う。
相場が動かないということが前提だけど、ポジションを持ったときと同等の相場であればぶっちゃけ1年で倍以上になる計算。
あくまで、計算だけど。
80円時代にポジション持ってれば、今となってはすごい事になる計算だけどね。
<2008.02.06>

2008年1月 4日

雑煮【ぞうに】

折角正月に作ってみたので。
自分とこの雑煮の話中心に。
結構、色んな種類ありますよね。
うちのは、ベースはアゴ出汁(飛び魚の干物)。
wikiには載ってないけど、多分書いたのが関東圏の人だから知らんだけかと。
結構、北部九州ではポピュラーだと思われます。
中部や北陸では赤みそのお雑煮があったり、京都界隈では白みそだったりもするみたいです。
鳥取や島根の方では、小豆汁と言う地域もある模様。
あと、大きく違う部分で言うと餅の形がありますね。
「焼く」か「煮る」かは、ぶっちゃけ家庭の差異ですが餅が「丸」か「角」かは西と東で大きく違うなと。
だって、関東では丸餅が手に入んないもんね。
何か面倒になって来たので、改めて後日編集。
<2008.1.4.>

2007年12月21日

DPNYC【DOUGHNUT PLANT NEW YORK CITY】

まぁ、最近の流行なのですがそのさきがけの一つともいえるドーナッツ屋さん。
1910年に、Herman Isreal氏がミネソタのパン工場で働きだしたのが始まり。
1918年にパリにわたり、時は第一次世界大戦中だったんで陸軍のパン工場でまたパンを焼く日々。
1934年、ノースキャロライナのバーリントンにHerman氏がパートナーのLeaさんとパン屋をオープン。
1935年に、グリーンズボロに移転してペストリー(大体の意味は菓子パン)の店をオープン。
この辺から、息子のMarvin氏が学校から帰ったらその菓子パンのソースがけ(glaze:日本的に言うと、コーティングなのかな?)を手伝い始めたんだとか。
時は流れ、1994年にそのMarvin氏の息子で現オーナーのMark氏がNYCでDAUGHNUT PLANTを祖父であるHerman氏のレシピを再現して始める。
すげーなと思うのは、この後。
彼は、Lower East Sideに工房を構えるんだけど徹夜でドーナッツ作って朝にコーヒーショップとかに自分の自転車でデリバーしてたみたいで。
その先と言うのが、今東京では高級スーパーの代名詞となりつつあるあのDean&Delucaだったりイタリア移民からの叩き上げでブルックリンの野菜スタンドから一代であの高級スーパーチェーンを創り上げたBalducciなどなど。
この辺を見ても、味もお墨付きだったんでしょうねぇ。

そんな時期を経て、兄弟や親に資金提供を受け2000年にマンハッタンで今の形のお店をオープン。
2004年には、日本人のレストラン経営者後藤順氏の尽力により東京で一号店(白金台)をオープン。
2005年には、日本のDPNYCでベーグルが売られ始めるんだがこれは彼の祖母のLea女史のレシピが使われてるそう。

オーナーのMark氏は筋金入りのベジタリアンらしく、口癖は「Eat More Greens!」だそう。
その割には、結構油多いなとw。
NYCに行くことがあったら、マンハッタンのお店に寄ってみたいと思う今日この頃。
2007年11月29日には、韓国にも一号店がオープンした模様。
<2007.12.21>

2007年12月16日

ヒドロキシカルボン酸【hydroxy carboxylic acid】

ヒドロキシ基(−OH)を持つカルボン酸の総称。
脱水反応を起こすと、ラクトンや不飽和カルボン酸を生成。
個人的に、聞いた事があるなぁと言うのは下記の通り。

◎乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、ロイシン酸

<2007.12.16>


ベルガプテン【bergapten】

ラクトン(環状構造を持つ有機化合物のうち、分子の環の一部としてエステル結合を含むもの:ヒドロキシカルボン酸の分子内環状エステルであり、環の一部として -CO-O- 基をもつ)の一種。
フロクマリン誘導体。
強い光感作効果(光毒性:紫外線を吸収し炎症を起こす作用)あり。
ベルガモット油、グレープフルーツ油、オレンジ(ビター)油、ライム油などに含まれる。
同じ柑橘類でも、オレンジ(スィート)、マンダリン、タンジェリンの精油には含まれないと言われている。
屋外に出る時に使いたい場合、フロクマリンフリー(FCF)を使う。
<2007.12.16>

2007年12月10日

出刃包丁【でばぼうちょう】

主に魚を下ろすときに使う、刃の分厚い包丁。
何せ、ごつい作りなのでちょっとやそっとでは駄目にならない。
なので結構激しい使い方にも使えますが、骨を叩くときは根元で。
刃は、片歯(片方だけ磨いである)。
なので、魚を三枚に下ろすときとかに鎬【しのぎ】(切り刃と平の境目の稜線)を上手に利用したり出来る。
小魚にあたるときは、小出刃とか船行出刃を使うと良い感じ。
うちで上手く鮪がさばけなかったのは、多分三徳包丁を使ったから。
早めに手に入れる事を、ここに誓います。
(洋包丁の筋引でも良いのかも知れんねぇ)
<2007.12.10>

4×5判【しのご】

4インチ×5インチのサイズ。

うちらの業界とかで、商品撮影に使う標準的なポジフィルムのサイズ。
大体、B全ポスターに使う商品くらいならこのサイズのポジでオケーな感じ。
壁面ポスターとかは、『8×10判【バイテン】』を使う事が多い。
これよりちょいとちっこいサイズで撮るときに使うのが、『ブローニーフィルム』。
6cmの幅のロールフィルム。

2007年12月 7日

中性脂肪【Natural Fat】

脂肪酸とグリセリンの、エステル(脱水縮合)化合物。
モノグリセライド、ジグリセライド、トリグルセライドが存在。
人間の血中にあるのは、大概トリグリセライド(トリアシルグリセロール)。
動物性のものは飽和脂肪酸(炭素鎖に二重結合や三重結合の無いもの)がベースなので、常温で固体である事が多い。
植物性のものは、不飽和脂肪酸がベースなので常温で液体であることが多い。
(あ、だから酸化するのか!:獣脂は飽和状態なので酸化しない)
エネルギーは、糖質の2倍以上。
コレステロールとは、別物。
ちなみに、食物摂取以外にこれは肝臓でも作られる。

『白パン、白米、麺類、菓子パン、クッキー、ケーキ、清涼飲料、炭酸飲料、お菓子やアルコールの過剰摂取』

これが原料(人間の体内では)。
これをたくさん採ると、膵臓でインシュリンをガンガン作って消化しようとする。
で、インシュリンが間に合わなくなると血中に肝臓から中性脂肪を送り込むと言うシステムらしい。
<2007.12.07>

2007年12月 6日

石鹸【Soap】

毎日、色んな用途で使っているアレ。
脂肪酸の塩(脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム)の総称。
材料となる脂肪は、中性脂肪(トリグリセライド)。
界面活性剤(油汚れを落とす)。
wiki読んで知ったんだけど、「細菌の細胞膜やウイルスのエンベロープを破壊する」らしい。

家庭で作るのも最近流行ってるが、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)という劇物を使うため慎重な作業が必要。
ガスが出るし、温度が800度くらいまで上がるし。
個人的には、そんなまでしてやら無いでなるべくエコな感じのモノを買うほうが実はエコなのではと思ったりする。
簡単に言うと、苛性ソーダを水に溶かして(この時にガスが出てかつ温度がべら棒に上がる)その中に廃油を突っ込んでドーンと混ぜて1ヶ月間放置(その間、何度も混ぜるみたいだけど細かい事は個人サイトでも見て下さい)。
ただし、このままだと不純物満載なので塩析を行って純化しないと人体に使うのはアレな感じ。
(特に、苛性ソーダの残留は怖いなと思うことしきり。あくまで個人的にそう思うだけですけど。)
ちなみに、私はEM石鹸を洗いモノに使ってますがこれも多分塩析はして無いだろうなぁと。今思った。
多分、苛性ソーダの量を少なめで調整すれば残留量を限りなく少なく出来るんでしょう(あくまで予想)。
参考までに、加熱と塩析を行わない方法を「コールドプロセス」と言います。
この辺、については何が正しいのか正直解らんのですが「鹸化率100%」が素晴らしいとするサイトと「鹸化率90%」位じゃないとまろやか(保湿力と言う意味で)じゃないとするサイトがあり。
個人的に、グリセリン量は塩析しなければ保てるんで鹸化率は100%でも保湿力高いんじゃないかと思う事しきり。
正し、家庭で作る場合は苛性ソーダの残留を極力防ぐために意図的に鹸化率を下回る計算でやる。
こんな感じかな?
色々見てて、このサイトのこの情報は凄い参考になりそうです(使用は自己責任で......)。
■ukiukiせっけんライフ:石けんシュミレーション
<2007.12.06>

グリセリン【glycerine】

分子式=C3H8O3
3価アルコール。
日本では過去タバコの葉の保湿剤として使われていたが、現在ご存知の通り煙草はあれなので急激に需要が落ち込んできている(ニーズが減ったため、コストのかかる石鹸廃液からの回収はほぼゼロ)。
石油由来の合成グリセリンと、植物由来のグリセリンの二種類がある。
前者は主に医薬品、後者は主に家庭用として。
ただし、最近はバイオディーゼルと言う狂気の妄想の普及により穀物をガソリンの変わりに使うと言う壮大で馬鹿すぎな使い方を欧米人が始めたので途中過程で出来る植物由来のものの普及率が異様に上がっていると言う理由で市場に植物由来のグリセリン資材がだぶついていると言う事情もあったりする。
ただ、ここから出てくるグリセリンの質は決して高く無いのでそこは含みおき。
欧米の馬鹿たちが食料自給率についてどう考えているかと言う話は、また別のトピックにて。
<2007.12.06>

エステル【ester】

酸とアルコールの化合物(脱水縮合)。
酸とアルカリの化合物は、塩。
なので、エステルを加水分解すると酸とアルコールになる.....はず。
有名なのは、油脂を加水分解して「脂肪酸」と「グリセリン」に分解する方法。
(媒介として良く使われるのは、水酸化ナトリウム水溶液:強アルカリ。個人的にこんな危険物を「石鹸作り」のためだけに気軽に手に入れて使っていると言う状況に驚きを禁じえないのですが)
この分解したグリセリンで、石鹸作ってます(油脂+水酸化ナトリウム=脂肪酸ナトリウム[石鹸]+グリセリン+水)。
ちなみに、手作り石鹸を作る人たちがそれを好む理由の一つにこの「グリセリン」がそのまま一緒に練りこめると言う理由があるようで。その理由は、グリセリンの保湿力にあるようです。また、石鹸の透明化剤としても機能するため手作り石鹸は透明になると言う話。
柑橘の香りの元の一つとなっている酢酸エチルや、りんごの香りの元となっている吉草酸アミルとか、まぁ色々エステルはあり開発時にはそれを総称して「エステル香」と言っていたのを今思い出した。
エステル香とは、醸造業界ではフルーツ臭の総称として使われているので。
馬鹿ブロガーたちが、「恐ろしい化学物質」とかほざいてる物質の殆どはそもそも食品や香りの組成だったり味の組成するんですが連中は「頭脳」を使う事をせず恐怖訴求の書籍を鵜呑みにしてるので頭の良い人たちはこう言う馬鹿げた「現代の神話」にあんまりだまされないように気をつけてください。
まぁ、あんまり知っちゃうと味わいの楽しきとかから離れちゃうのでこう言う知識は程ほどが良いのかもですけどね(苦笑)。
<2007.12.06>

ベルガモット【Bergamot】

bergamot.jpg個人的に、この存在を知ったのは『アールグレイ』。
そう、あのお茶の爽やかで魅惑的な柑橘香はこの果実と言うか果皮から得られるもの。
学名は、"Citrus bergamia"。イタリア原産の柑橘類。
ここで言うベルガモットは、紫蘇科のベルガモットではない。
レモンと同様、花弁は5枚(と言う事は、蜜柑系ではなく檸檬系)。
精油の中には、『ベルガプテン』って成分が入ってるんだけどこれが感化性がある上に日焼けの原因になるので肌に使う事が明らかな場合はこれが入って無い精油を使う必要がある(オーデコロンとかの場合ね)。
精油の主成分は、モノテルペン(C10)アルコールの一種の『リナロール』とそのエステルである『酢酸リナリル』。
何しろ、とっても良い香りなので好きだと。そう言う話。
<2007.12.06>