所謂覚醒剤。これにメチル基が付いてより強力になったのが、メタアンフェタミン。MDMAもその類い。基本的にはUPPERで、効果としては中枢神経の強い興奮作用と食欲減退作用がある一方、血圧上昇や心拍数上昇などの交感神経刺激作用。具体的に言うと、瞳孔が開いて鳥肌がたって、胃腸が収縮して、血の巡りが異常に良くなる。まぁ、言うなれば戦闘体勢に入るというか神経過敏になるというか。かなり強くなると、知覚がかなり鋭くなってなんだか万能になった気分になるらしい。この辺は、ちょっとメスカリンにも近いかな。ただ、この現象って言ってみれば体内のアドレナリンみたいな覚醒アミンをブーストアップして使って起こす訳だから使用感が強いもの程揺り戻しがひどい。というわけで、かなり危険だね。特に静脈注射をする類いの物は、命の危険に関わる。構造式としては、かなりエフェドリン(喘息の治療薬:吸入剤)に近いみたい。っていうか、この物質自体がエフェドリン合成過程に出来るもの。一応製品名は、メタアンフェタミンが大日本製薬の『ヒロポン』、アンフェタミンが武田製薬の『ゼドリン』。でも多分、今は手に入らないと思う。だって、大本の原料の麻黄が今の日本じゃ禁止でしょ。
<2000.03.06>