【デジタル】先日、北海道で話しながら考えていたこと
こんにちは!天気がいい日で外出したいのですが、折角サーバー移行もほぼ完了してメール設定も仕上がったので一本記事を書いてから外出しようという感じでして。いや、これは朝から決めてたことなんです。というのも、今日は子供たちは遊びに出かけていて珍しく家で一人。一応、家はフルで掃除して洗濯も完了。ご飯も食べたし、洗い物も終わったということで爆音でBlue Planet Corpを聴きながらの記述なのです。しかし、GOA聴きながらの物書きって、集中できていいですね。これ、一人じゃないとできないもんなぁ。
さて、コロナウィルス禍で色々おおわらわな昨今ですが、そんななか密閉空間である飛行機に乗って北海道に行ってきました。用向きは、Sapporo esports × Biz Seminar2020でのパネラー登壇です。あと、夜の部として北海道eスポーツ協会の皆さんとのディスカッション+懇親会。僕は、企業人としてこのeスポーツに関わっているのですがご存知の通り僕自身ゲーマーなのでここに力を入れているという部分もあります。ただ、これは別に贔屓目という視点ではなくあくまでマーケティング視点で見て可能性があると踏んでいるからこその選択です。趣味は本当に山のようにありますが、僕が組み立てているマーケティングプランに組み込むことが出来ないカテゴリーには全く踏み込む気はないです。ゲームって、娯楽の中でも結構大きな可処分所得と可処分時間を占めていてまだまだチャンスがたくさんあると思いますし、エンゲージメントの高さも半端ないですからね。そういう意味で、大きく「娯楽」という括りの中で共存が可能だと踏んでいるというか確信しているのでここに注力しています。絆の深さは、僕的には音楽以上のものがあるのではないかとも思っています。音楽人としては悔しいけど、これは実感知としても事実かと。ただ、このゲームでの取り組みで学んだことが、逆に改めて先に取り組んでいた音楽業界へのアプローチでも生かせる部分が多々あることも事実で、それを形にするための思索も始めていますが、それはまた別の話。
さて、今回の登壇のテーマは僕的も並行して踏み出さなきゃいけないなーと思っていた「地方がeスポーツに取り組む理由@北海道」という大事なお話。これは、僕的にも大きな課題感があるお話です。組織体としてのJeSUがあったり、それとは別に独自で動く地方の教会や連合が立ち上がる中「何か形にしたい」という思いが強ければ強いほど結果を求めてしまうのが人間のサガ。とはいえ、まだまだ未文化で成長の途上にある段階であるがゆえに「正解の方程式」はないし1年取り組んだところで簡単には結果が出ない。が故に、短期で結果が出ると思い込んでいた経営層から「あれどうなってるんだ?」と問われる企業も多い中「どこから入ればいいのか?」「どうやって上層部を説得するのか?」などという具体的な悩みを抱えて現場に来ているのだろうなーと思ってお話をしていました。特に、地方の連合の場合は市場のパイもその地方に閉じてしまうため尚更直接的なマネタイズが望めないものでここをどう考え組み立てて企画化していくのかというのは本当に大変だと思います。
個人的に、ここで一番大事なのはすごく基本的な事項なのですが「誰に」「何を感じてもらい」「どうしてもらいたいのか?」というマーケティング的にシンプルな中心部分。そして、受け手側となる「ターゲット」の中心文脈にあるゲームが何で結果としてそのゲームという媒介を通していかにして企業メッセージを伝えることが「正解なのか?」について自らの中で仮説を立てることが大事だと思うのです。そうやって考えると、日々のマーケティングと何ら変わらないですよね?「eスポーツだから、新しいから自分のはわからない」というのは僕からすれば思い込みで、原則どんなマーケティングも基礎的な部分は全く変わらないと僕は考えます。
ただ、ここでもう一つ大事なのが受けてサイドの文脈です。僕がよく登壇で喋るのですが、ユーザーが愛しているのは「ゲーム」であって「eスポーツ」じゃないということ。そして、コミュニケーションはその愛されている「ゲーム」の文脈に寄り添うことが大事なんですよ。むしろ難しいのはその部分で、正直これは僕的に自分でプレイしないと分からんのではないかといつも思っています。だから、僕はシャドバもプレイしますし、PUBGもプレイします。いやさ、好きだから別に苦じゃないしな( ̄▽ ̄)が故に、これは反論も多いですがeスポーツ文脈は、結局ゲーム好きじゃないと「勝利の方程式」を掴むのはだいぶ難しいじゃないかなーとも思っているのです。あとね、好きでも掴めないことが多いのがマーケティングでDJ20年やって音楽どっぷりの人生を送ってきたけど、いまだに音楽周りではきっちり形にしたマーケィングの成功を掴み取れてなかったりね。ただ、これってマーケットが結構成熟してしまっているが故だったりするので、僕的には「ゲーム市場」とのコミュニケーションはガッツリいけるのではないかと考え日々色々トライアンドエラーを繰り返してます。そのせいで、ゲームする時間が減るという本末転倒ですが、僕の野望である「世間にゲームの素晴らしさを認めさせる=日本の娯楽を悪とする習慣に変化を与える→ゲームと一緒にお酒もね♪」を実現するためであればその苦労も全然無問題だったりします。
さて、脱線したのですが地方活性化とゲームの関係の話。マーケティング的な視点で言うと、まずは規模感の把握から入る必要があると思います。北海道の人口は、5,304,413人(住民基本台帳人口、2019年1月)。そのうち、195万5,457人が札幌市集中しており、まず市場形成の論理で言うとここ札幌でどれだけの顧客がいるのかと言うのは最初に着目すべきポイントです。「デジタルだから、地域は」と言う論理も聞きますが、地域活性においての母数はオフラインで考えるべきことですので、ここは違えずにいくべきだと言うのが僕の理論です。見込み顧客を、当方のターゲットとする20歳以上で線引きをし、かつゲームを恒常的に体験する層という視点で上を一旦49歳とします。2019年1月の住民基本台帳において、北海道全域のこの年齢層は111万8,922人。このうち、札幌市在住は、38万5,463人。ここからわかることなのですが、北海道全体人口の約37%が札幌市内に在住なのですが、ターゲット年齢でくくると34%に減少します。これは、他の都市圏とはちょっと違う構造なのかなぁと感じさせられました。とまた、脱線しましたが、まずはこの38万強の人口のうちゲームを通じてどのくらいの人と接点を作るのか?そして、自社のブランドと接点が作れそうなタイトルはそのゲームなのか?その文脈に入っていくにあたって、どのような物語を作れば参入できるのか?というあたりが、まず一番最初に考えるべきポイントではないかと思います。北海道の場合、初音ミクちゃんやゴールデンカムイまわりなどのキーも色々あるので、単体ではなく組み合わせて紡ぎあげるというのもありなのかなぁなどね。ゲームタイトルも山のようにあるから、自社ブランドで組むタイトルだけではなく、他の企業で別ゲームと組んだところと一緒にイベントを組み立ててもいいかもですよね。何より、目的と文脈を見据えるということが肝要です。これが大変なんだけど。
あと、地方の場合は「ディスティネーション化」とか「聖地化」も忘れてはならないもので、組み立ててうまく飛翔できたら、その先は外部からの流入も見越したストーリーの組み立ても構えておく必要があるかと。この視点では、北海道圧倒的な可能性を持ってるんですよね。ただ、ほんとこの時代「娯楽」という大括りの中での可処分所得とか処分時間は情報接触にも密接な関係を持っているので「届けるべき人に正しく情報を届ける」ということがすごく困難だったり。そこをクリアするためにも、ファンコミュニティと同じ地平を見ることができるのかということがキーになってくると思うのです。これが「担当がゲームを好きか?」という要素を僕が大事にしている理由。これは、別にeスポーツに限らず、サッカーや野球や格闘技でも同じですよね。
なんか、書いてたらどんどん長くなってきたのでこの辺で。思いは大事だけど、きちんとデータを見て分析し、市場と向き合うこと。これも忘れずにな♪( ´▽`)