【デジタル】Matomo雑記vol.5:現状Matomoが呼び出している位置情報db「GEO Lite2」について
こんばんは。先日の日記で、「起動したら位置情報DB書き換えた方がいいよ」ということを記載しているのですが、ここで登録する位置情報データベースがMax Mind社と言うデータベンダーが公開しているデータベースになります。先日の日記で「もう少し正確性の高い」と書いてしまったのですが、実際はここのDBが今のところ最も正確なデータベースの一つのようです。
さて、このMax Mind社の位置情報DBは多彩なバリエーションがあり有償版と無償版が用意されています。おそらく、今回呼び出しているのは無償版の”GeoLite2 databases”だと思われます。有償版の”MaxMind’s GeoIP2 “との差異については、正確性の部分のみみたいです(原文:GeoLite2 databases are free IP geolocation databases comparable to, but less accurate than, MaxMind’s GeoIP2 databases. )。年間で契約すると数万かかるので、とりあえず業務でもないので今は無償版でいいかなぁと思っています。会社で本格的に使うことになったら、有償版にしますけど。現状は、そこまで細かいメッシュは求めていませんので。データベースについては、「Country(国)」「City(年)」「ASN=autonomous system number(ネットワークシステム番号)」の3つに振り分けられており僕らがMatomoを運用するにあたって使うのは下記図にもある「Contry」と「City」の部分….と言うか実際に閲覧するのは「City」に絞られると思います。
このデータはもちろんGDPRやCCPAにも準拠していますし、Creative Commons Attribution-ShareAlike 4.0 International Licenseに則って運営されている模様です。まぁ、米国のDBだからそりゃそうだって感じですがw。すごいなと思うのは、有償版無償版ともに毎週火曜に更新を行なっているとのこと。通常のサービスの場合、この辺で有償無償の差異をつけるモノですがある種の公共性を認識しているからこそ何でしょうけど、両者とも更新頻度を変えていないと言うところに感慨を覚えます。僕が思うに、インターネットのいいところは、知見やデータを持っているところがその情報を抱え込むのではなくオープンにすることでさらなる進化を望むところ。こう言う、本来の技術進化のあるべき姿がここにも垣間見れることに喜びを覚えたりします。あと、豆知識ですがこの手のサービスは基本的に「Radius(半径)」で管理されているため正確な緯度経度を提供するモノではないです。この辺は、位置情報サービスを活用したデジタル施策を組み立てたことがある方ならよくご存知かと。だからこそ、建物をポリゴンで登録し衛星情報を元にデータ送信を行うGround Truthスゲーってことになるんですよね。
ちなみに、上の図が有償版と無償版のデータ差分ですが日本においてはそれほど有償版が優位性を持っているとは言えない感じです。ただ、このズレは分析メッシュ的にはそこまで気にならない程度のずれなので、僕的には「全然正確じゃないやん!」ってイメージではないことを補足しておきます。
GeoIP2 City Accuracy
まぁ、そんなわけでザックリですがMatomoに絡めてGEO Lite2について簡単にまとめておきました。