【Culture】art : 百貨店の美学
僕の仕事場は、東京都中央区の京橋。
銀座と、日本橋の間です。
この京橋にある百貨店は無いのですが、近くの八重洲には大丸がありますしちょっと歩けば日本橋の高島屋や三越や丸善。
そして、銀座に歩けば松坂屋や松屋。そして、あの和光があったりする訳です。
そう、うちの界隈は本当に百貨店の本拠地。
つい最近までは、老舗中の老舗「白木屋」の流れを汲む日本橋東急があったのは今のコレドの場所。
この界隈と言うのは、本当にそう言う意味で昭和最盛期の情緒がまだまだふんだんに感じられる地域なのです。
田舎出身で、東京のビル街には未だに慣れないけどこの昭和の空気はすこぶる愛してます。
先日の日記でも書きましたが、最近はお仕事で日本橋に行く事も多く其の帰りしなちょっと百貨店をのぞいたりしてるんですが。
なんだか背筋がピンと張る空気があるんですよね、日本橋の百貨店。
それだけ、しっかりした矜持を持ち合わせてるんだなと入った瞬間に感じるものです。
なんかね、魔力があるんですよ。
これは、丸井には無い空気なんですよねー。本当に。
伊勢丹も、本店にはこの空気がありますね。
僕は、この緊張感のある空気を貰いにちょいとばかり百貨店に立ち寄ります。
其のおかげで、何だか今までとは違うデザインに対するアイデアが浮かんできたり。
僕にとって、百貨店とはそう言う大事な場所。
確かに、景気が悪いです。
それが故に、人は消費を押さえ込みますし其のお陰でまた景気が悪く感じたりします。
多分、本当にちょっとした事で良いんだと思います。
自分に対して、贅沢が出来る時間を持つ事。
これが、想像力を喚起しそしてまた明日への生きる力を作ってくれるのでは無いかと。そう思います。
其の力をくれるのが、僕が思うに百貨店ではないのかなと。
デパート、それは遠い響き。だけど、自分のためにちょっとだけ背伸びをしてみるのも良いのでは無いかと。そう思う今日この頃です。
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そうそう、参考までに。
写真の日本橋高島屋のファサードなんですが。
竣工は、1933年。設計は、高橋貞太郎(伊豆の川奈ホテルとか設計した人)。
そもそもは、日本生命のために建てられた建築。
日本橋界隈の金融系の建築も、目を見張るものが多いですね!
周り混むと見る事の出来る、村野藤吾氏の増築部分もこれまた凄い。