【巻き戻し日記】龍:育児日記080725
龍が生まれて、既に4日。
長いような、短いような。
既に、病院で寝泊まりして一週間。
寝泊まりはしているんだけど、日課のように一日に一度ちょっとだけ町の散策に出る。
そのために、地図も買った。
ここは伊勢市の駅から遠いようで、なんだか近い場所。
近いというのは、僕の基準。
多分、歩いて30分くらいで伊勢市の駅かな?
外宮とは反対側にあたる場所。
伊勢は、不思議な場所で(と言っても、それは当たり前なのかもしれないけど)道祖神がほとんど見あたらない。
お地蔵さんも然り。
何だろう、辻で区切られている訳ではなく神域で区切られている。
そういう印象だ。
何故なら、ちゃんと町というか村毎に一つの神社があるのだ。
それも、東京で見るような社地を極限まで削られたものではなく町の一部としてしっかりと地に根を張った存在として。
何だろう、町は社の一部であり社もまたその町の一部と言うか。
それが、ごく当たり前の事として存在している。
イオンのショッピングセンターの裏手にあるひっそりとした社でさえ、丁寧に掃除がされている。
(残念ながら、横っちょの土地の草は刈られてないけど)
そういう『場』が、伊勢全体の印象だ。
そもそも、それは日本の当たり前の風景だったのだけれどもあの日を境にかわってしまった日本ではこの生活と渾然一体として存在していた神道と言う宗教と生活が少しずつ引き剥がされていたのに違いないと思う。
ネットに巣食う文化を知らないアナーキストが叫ぶ表層の愛国ではなく、なんつか当たり前の日常に感謝する生き死にに根ざした生活の中の日本の文化としての国粋というのかな?
それが、普通にある土地なんだなあと改めて思った。
やれ国旗を掲げろ、やれ国歌を歌え、これは本来の国粋ではなく無粋。
形式が重要なのではなく、その事に気づき生活の中で場に静かに流れる気を感じそれに基づきちょっとだけ当たり前に行動する事。
これを忘れてしまっている日本は、英語で言うとこのIDENTITY CRISISに居るのではないかと感じたりするのです。
日本ではないな。多分、それは都市部に限定されている出来事なのかもしれない。
僕から見ると、ネット右翼もネット左翼も同じでこの日本のというかアジアの根底に流れる気づきを忘れアメリカナイズされた”100% or 0%”な思考に流れている時点でその身を置くところが既にアジアではなくなっているような。
伊勢は、そういう事とは無縁の(とはいえ、時代は流れジャスコに行くとビレバンがあるんだけどねw)ゆったりとした地脈の流れにそって時間が流れている。
そんな気がした。
それは、局所と局所を切り取るとそういう話なのかもしれないし全体にそういう事なのかもしれないし。
全てを見る事など不可能なので、それは真実でありそして思い込みであり。
ただ言える事は、僕自身はこのゆったりとした気の流れに身を置く方が清澄だと思えるという事。
それで、十分なのかもしれない。
さて、この日は沐浴実習の日。
朝ご飯を終えたところから、程なくして呼び出しがかかり沐浴室へ。
今まで見ているだけだった沐浴を自分でやってみる。
これが、なかなか難しいみたいで。
特に、思ったより子供って重いからねー。その辺で、手こずった模様。
背中を洗うときは、子供も結構抵抗するしね。
見てて思うのは、無防備になるという状態がとてもやみたいでどういう形であれガーゼなどで覆われていれば良いみたい。
まぁ、全ての子供がそうだという訳ではないだろうけど自分に置き換えてみてもやっぱりいつ攻撃されるか分からんような状況に身を置くというのは気持ちのいい事ではないから。
そういう事なんでしょ。男やし。
最後のへその緒の手入れまで終えて、実習完了。
一回こっきりの実習ですぐに実践だというんだから、子育てって大変やなと。
でも、よくよく自分の生き方とか方法論を考えてみれば「やってみてから考える」なんでこういうのが自然なのかなとも思う。
大体の所まで教えてもらったら、あとは時分流になってくるからね。
沐浴を終えると、すぐに11時の授乳の時間。
いやいや、お母さんも大変だ。
足の裏の皮もはげてきて、いい感じにきれいな肌が顔を見せ始めてきたです。
明日には帰宅という事で、必要な事ものを買うために近所のショッピングモールへ。
歩いていく道すがら、町中をカメラに収める。
やっぱり、伊勢はフォトジェニックな風景に満ちあふれている。
いや、これって田舎はみんなそうなんかもしれないね。
もっとゆっくり日本の田舎を見つめてみても良いんかも知れんわ。
時間を創って、そういう写真を収めていこう。
そういえば、ショッピングモールで金魚の写真を撮った。
都会のペットショップでこれやったら捕まるけど、こういうのは助かる(素材作りに)。
そういえば、この日の空は何だかフォトジェニック。
神がその手を伸ばすように、何条もの光が雲間から漏れ出て光の河の様。
でも、そういうの撮影してたら店員さんから変な目で見られた。
ま、普通に考えればバシバシ空の写真を撮る人って変だよね。
格好は、チンピラみたいなのにさ。
すみさんの体も落ち着いてきて、夜の授乳は最後の回に。
そうそう、その時なんだけどうんこの世話してたら見事おしっこの噴水を。
さきっちょが上を向いてたもんだから、見事産着がおしっこまみれ。
へその緒のガーゼも同様。
教訓としては、「おしめ替えの時はさきっちょは下向きに」これ最重要。
後日、この教訓のおかげでおしめは余計に一枚必要だったけど産着は救出される事に。
こうやって、学ぶのですな。
うわぁ!!
めっちゃ近い場所にいたんですね。
そこから僕の実家まで車で20分くらいのとこですよ!!
うちの実家海が目の前で歴史あっていいとこですよ♪♪
今度来た時は寄ってってください。
僕も姉ちゃんの子供面倒見てオムツ交換とかしたもんで子育ての苦労分かりますよ。
でも自分の子供はやっぱちがいますよね。
子育ても頑張ってください!!
たぶん産土だと思うのですが、地と血の守りはいいですよね。縄文→神社仏閣という流れを書いた「アースダイバー」中沢新一面白いですよ、特に地図が。
近代では、明治の革命、戦後の革命、と二度体験しているのですが、文化というか生活ってのはしぶといですね。簡単には上書きできないでしょう。
先っぽw。パパ頑張って〜。
あ、NOISEさんはパパじゃなくて父さんと呼ばれる気がするなんとなく。
ああ、素敵な日記。
心にすっかり染み入りました。
パーティーに染まっている僕らもいいけど、やっぱり芯のところはしっかりしていたいって言う。そういう気持ちが凄くあふれている気がする。
子供が生まれると、世界が変わって見えるよね。僕は今、生後6年目。子供が生まれてから6年間だから。
Noiseさんは生後、すぐ。いいなぁ。まだ可能性がいっぱいあるよ。
子供、早く見に行きたいな!!
その日を楽しみにしています!
凸★レーター君>
あいよ、ご無沙汰ですー。
日記見たんだけど、本気で近いね。
伊勢市だったんだぁ。
良いとこだね、伊勢は。
今回、伊勢に一週間滞在だったんで色々勉強できました(病院の中だったんで、限界はあるけど)。
元々、斎宮の界隈には行ってみたかったんで今度ゆっくり滞在するときに行かせてもらいます。
お父さんは、なにげに大変だね。
でも、やりがいもあるんだよね。
これからは、仕事とパーティーと子供と三つのバランスになりそうです。
kskさん>
アースダイバー、遊透から誕生日にもらって読みました。
なかなか、面白いですね。
僕が考えていた側面とまた違った側面だったんで、興味深く読みました。
文化って、学べば学ぶほど味が出てきて昆布みたいw。
子供には、多分父さんと呼ばせますよ。はい。
umeさん>
おつですー。
僕的には、パーティーも全ての連関の一部なんで全て調和をとるための『点』を探しながら今後も暮らす事になると思うんですよね。
だから、また新たな発見がありそうでワクワクしてます。
言う通り、新しい生を受けるのに近い事なんでしょうね。
根を張る場所、また土を入れ替える事になるのかな?