【Appetite】今年のヌーヴォーについて思う事とか
初夏から盛夏にかけて、今年のフランスは最悪でしたね。
それは、どの地域も一様にそうだったみたいですがボージョレ地区の一部(サンタムールとかジュリエナとか)は今年のVINTAGEが造れない程の壊滅的な被害を受けた模様です。
冷害もそうだけど、8月の上旬と中旬に起こった雹害【hail storm】による被害が甚大でした。
日本で雹と言うと、直径1cmくらいなもんだけど兎に角凄いみたいで直径3−5cmの物(下手するとテニスボール大)なんかがどーんと狭い地域に集中して降る模様でそれこそうちの畑は対した事無かったけど隣の畑はほぼ全滅なんて事も起こるような状態らしいです。
雹で木がやられると、それまで手をかけてたぶどうの蔓の健康状態が悪くなってしまうんですが今年の夏は特に気温が低くて20度前後と言うあり得ない位の冷夏でベト病がを防ぎきれなかったよう。
数年前は死人が出るほど暑い夏で、今年は寒くて長袖を着る夏。
個人的に、温暖化と大騒ぎをしているけど一方向のみを向く話ではなく大括りの異常気象なんだろうなとそう感じてます。
ちなみに、日本のぶどうの一大生産地である勝沼地区も今年は冷害に悩まされた事を付記しておきます。
オーガニックはこの被害が特にひどく、今年はいくつものドメーヌが申請を出しても却下させる自体が起こったそうです。
あーそうそう、とあるサイトで「今年の9月の上旬に収穫を終えている….」と書いているサイトがありましたがアレ多分調べないで書いてるんだろうなーとか。
今年の収穫は、9月15日以降とちゃんとボージョレ委員会から宣言されてます。
というか、今年の状況で9月の上旬に収穫しても糖度も酸度も上がってない訳うえにその時期まだ天候不順だったからそういう自殺行為はしないでしょ…….。
そんな状況だったんで、今年のヌーヴォーの生産量はここ30年でも最低の生産量だそうです。
とはいえ、9月15日以降は相当いい感じの天気だったしそういう年だからこそ相当丁寧に選果を行ったみたいで結果論としては結構いい感じのクリュが期待出来そうな予感です。
今年は、景気の問題で皆の財布の紐が固くてなかなかヌーヴォーには手が出にくいと思いますがもし機会がありましたら是非お試しする事をお勧めします。
こういう年って、出来のいい年より造り手がいっそう手をかけて作ってる事が多いんですよ。
もちろん、赤のフルボディしか飲まない方はアレですがヌーヴォーはその年の出来を占うお試しでもありますので。
あ!お金に余裕のある方は、是非良いドメーヌの物を試してみて下さいな。
そんじょそこらのピノより、よっぽど美味いですよ!
今年のbioは、ちょっと厳しいかも。
オーガニックに関しては、この厳しい時期を生き残ったオーガニックなんで畑の力がしっかりしてるオーガニックだと思われるので試してみたいですね。