【Culture】『この世でいちばん大事な「カネ」の話』を読んだ

090204_saibara_.jpgたまたま本屋で僕の好きな西原理恵子の新刊が出ていたので(昨年発売されたもんだったんだけど)、手に取ってそのまま購入。
一気に読み終えた。
生々しい話ではあるが、現実だなと思った。
東京に居ると余り見る事はない情景だが、僕の地元も貧しい人はひたすら貧しく2kのアパートに何故か11人家族が住んで居るような光景を日常で見る事が出来る地域だった。
小学校にバイクがやって来て、2階から女の子が花壇に飛び降りて其のバイクの後ろに乗って行く光景も見た。
一階の窓ガラスが全くない中学も近所にあったし、駅の裏側の通りでは鉄パイプを持った中学生がサラリーマンを襲ってかつあげするような所だった。
怖い所だと言えばそれまでなんだけど、ソレが日常だった僕には別段恐れるでもないしクラスに何人かヤクザの子供が居るのが当たり前だしその子の家に行くことにも何の抵抗もなかった。
そんな土地で生まれ育った僕だから、この本に書いてある事が本当に身にしみた。
自分でも、病んでしまってる部分ってこういう根っこもあるのかなぁなんて思う所もあったりするので。
でも、それは良い部分でもあると言う事を自分で信じてたりもする。
考えてみれば、歌舞伎町や大久保や川崎に行って落ち着くのもそう言う根っこがあるからなんだろうね。
この年齢になってやっと気づいたんだが、今の僕に博才はもうないなと思う。
多分、ソレを選ばなかったからだ。
其の事に気づいたのは、彼女が大きく金を落としたFX(桁が違うけど)。
そう、同じなのさ。
これから自分が何をやるべきなのか?そして、何を戒めるべきなのか?
考えさせられる内容であった。
西原女史は無頼な部分がクローズアップされる事が多いけど、苦労してる人だからこそ詰まった文章を書く人だと思う。
是非、地獄を見た事がある人に読んでいただきたい一冊です。

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1件の返信

  1. やまぱ より:

    そういえば
    東京の真ん中らへん出身の女子にサイバラ先生本かしたら
    「本当にこんな生活してる人なんているの?」って
    高校をでたら普通に大学にいける人ばっかりだって思ってたみたい
    生活保護もうけられないで、窓のない四畳半に家族6人とかザラにいたし
    ノイ兄と同じく、クラスに広域系武闘派のお子さんとかもいたし
    サイバラ女史の無頼さはそこで培われ、そっから今の場所にいくまでの苦労は計り知れないね

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