【Appetite】変化 100615

最近、うちの父は園芸に凝っている。というか、半分農家だ。
元々は、退職後山林を護るNPO法人に入り広報を担当しながら山林保護やってたのが切っ掛けなんだが、これがとてつもなく楽しかったのか、山の中に畑を借りて農業を始めてしまった。
と言っても、通いの農家なんだけどね。
その関係で、父がちょくちょく野菜を送ってくれる様になったんだがこれが美味い。もちろん、父が丹誠込めて作ってくれた野菜だからと言う贔屓目もあるんだろうけど、その辺をさっ引いたとしても美味い。どう表現すれば良いのかは困るんだが、地味溢れていると言うか、野性味溢れていると言うか、何と言っても土から吸い上げているであろう野菜独特の味の複雑味を感じるのだ。
出荷用の作為の無い素人の野菜であるが故かもしれないので、多分この味と同じ味が来年も食べれる訳ではないと思うのだが、これが良い。
その野菜の御陰で、自分に大きな変化が起きた。
玉葱が食べれる様になったのだ。

お恥ずかしながら、実はこの年齢になっても玉葱の美味さと言うのが理解出来なかった。
しかしながら、父が嬉しそうに話す玉葱の話を聞くとなんだか食べたくなって来て思わず「それ、送って!」と言ってしまった。しかしながら、長年料理をしながらも玉葱を避けて通って来た為玉葱をどう食べていいか解らない。で、行き着いたのが「オニオンスープ」「オニオンソース」「肉じゃが」という三つの結論。
「本当に食えるのか、俺?」といぶかりながらも、料理をして食べてみるとこれが美味い。今まで嫌いだった、あの弾力のある食感の先にある味が、実に深い甘味を持っていたんだ。これが。
とても透き通った甘味で、雑味が実に少ない。「ああ、新玉葱って、こんな旨さだったんだ」。
これは、初めての体験だったと言っても過言ではない。
それから、八百屋でちゃんと玉葱を見る様になり、今ではというかここ二月の話ではあるが自分のメニューの中に、「玉葱を使う料理」と言うバリエーションが増えた。
これは、大きな変化だ。
そんな変化をもたらしてくれた、父の農業に感謝したいなと思う今日この頃。

【追記】
正直にいうけど、これは多分一時の気の迷いで今もまたあんまり玉ねぎ食べません。ただ、あの時送ってもらった玉ねぎが美味かったことは覚えてます。まぁ、シンタマの季節は美味いのかもなーというのと、父の初の収穫だったという感慨があった気がします。
全く食べないかというと、そういうわけでもなくて昔に比べると少しならオッケー。だけど、ひねた玉ねぎの生が入っていると吐きそうになるのは変わりません。
あと、らっきょうも無理!
ちなみに、写真は善福寺川緑地にて。まだ、龍が2歳だった頃。ちっこかったなぁ。(2023.12.16 Noise)

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2件のフィードバック

  1. AccO より:

    お久しぶりー!
    オニオンリング作って食べてみよー!!
    おいしいよーぉ

  2. fuke より:

    昔、美味しんぼで人参嫌いの子供に無農薬の人参与えたら食べたって話があったような・・・
    まんまじゃんw

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